
インサートとは
インサートは樹脂やアルミ合金などの、直接ねじを切っても強度がたもてないような材質へ埋め込むナット(タップ穴)の総称です。
製品や構造物において、低コスト・軽量化などの要求を満たすためにアルミダイカスト、プラスチックなどが利用されるようになってきました。
構成する材料の密度の低いものが使われるようになれば軽く弱い素材に締結のために強いめねじをつくる必要性が求められてきます。
この需要を満たしたのがインサートです。
Eサート(旧ヘリサート)
特徴
- 菱形断面をしたスプリング状のコイル(ねじブッシュ)。自在性があるので、おねじとめねじのリード誤差・角度誤差を吸収することができる。
- E-サート(旧ヘリサート)とボルトのはめあい長さ全体に応力が分散されるため、強いねじ結合が得られる。
注意
- タングを最後に折り取る必要がある。Eサート(旧ヘリサート)は下穴径とピッチが通常のねじ穴と違うので、通常のねじ穴へEサート(旧ヘリサート)は挿入できない。
※株式会社ツガミのねじインサートの商標「ヘリサート」は、2001年4月に新しい商標「Eサート」に変更となった。品質・精度は「ヘリサート」とまったく変わらない。

タングレスインサート
特徴
- タングが無い為、従来のインサートに必要だったタングの折り取り作業が必要無い。

エンザート
特徴
- インサートタップ穴が必要ない
- 外径に切られたねじでタッピングを行って母材に入っていく
- ねじの脱着に強い(セルフロックが利く)
- 引き抜きや緩みに強い
- ねじ軸力をエンザートの外ねじ部の母材が支えるため、直タップねじより母材の強度が向上
注意
- 母材にタップをあけながら入り込んでいくので母材の強度の確認は必須。
- 特に材料に熱処理している場合は、処理後の強度でエンザートの材質を変える必要がある。
- 下穴に沿って入るが、芯を合わせることが必要。
- 取付け(加工)の際に発熱がすごいので加工油なども必要になる。
